中小規模データセンターの中央熱源やサーバ冷却の省エネ化について

近年の生成AIの開発競争、クラウドサービスやDXなどによるデータ量の急激な増加、安全保障の観点からも、国内データセンターの建設が急ピッチで進んでいます。2028年には投資規模が1兆円を超えるという情報もあり、膨大な電力需要に伴い電力確保と省エネ化が急務となっています。
今回は中小規模データセンターの省エネに貢献するハイブリッドチラーを紹介いたします。
画像生成AIの普及で空冷式サーバが限界を迎える?
画像生成AIの急速な普及に伴いサーバの消費電力と発熱量が増加したことで、従来の空冷式サーバでは対応しきれない領域に達しているため、水冷式サーバが主流になりつつあります。
サーバを直接冷水に浸す液浸冷却や、半導体の上に配置して冷却するコールドプレートへの冷水循環が進んでおり、水の冷却にも省エネ化が求められています。
自然の力×オリオン機械の技術力、省エネチラーの活用
オリオン機械では中小規模データセンターの中央熱源や液浸冷却、コールドプレートの冷却に適した中温度帯用エコハイブリットチラー「FCMC55A」を製造しています。
最大の特長は大幅な省エネ。ぬるくなった戻り水を、外気との温度差で冷却するフリークーリング機構とDCインバータチラーとの組み合わせで、自然の力を最大限に活用した自動省エネ運転を提供します。

消費電力は従来比65%削減、完全停止のリスクも低減
外気温の低い冬季はほぼフリークーリングのみで冷却をまかなえるため、年間を通した節電効果として大幅な省エネが期待でき、導入コストの早期回収が見込めます。
また、複数台を連結運用できるモジュールチラーのため、連結させて1台の大型チラーとして運用できる他、万一の場合でもバックアップ運転などにより完全停止のリスクを分散します。


以上、省エネエコハイブリットチラー/FCMC55Aの特長をご紹介いたしました。
冷涼な外気によりデータセンターの消費電力を抑えるメリットから、北海道でのデータセンター誘致が進むなど、データセンターの電力消費は国内のエネルギー供給の安定化にも影響を及ぼし始めており、あらゆる角度からの省エネ化が求められています。
東栄ではその他にも多数の関連製品を取り扱っています。
※当記事公開時の情報です。